近年は若いうちに貯蓄や投資を始めることにより、早期リタイアを目指す人たちが増えてきました。なぜ、彼らは職場を退職しようと思っているのでしょうか。その理由として、自由な生き方をしたい人たちが増えている、ということが挙げられます。
また、昨今の日本社会においては、会社はお金を稼ぐ場所として割り切る人も増えています。
昔の会社と言えば、社員旅行や飲み会などの疑似家族的な組織を保った会社がほとんどでした。社長を父親に見立てて、上手く会社を回していくことで統制の取れた事業活動を行えたのです。若手も上司や幹部に可愛がられ、気持ちの良い、ある意味で師弟関係的な上下関係がそこにはありました。
しかしながら、バブル経済の崩壊とリーマンショックなどの経済金融危機の到来とともに、従来的な生涯雇用制度が事実上崩壊。家族的な会社というのは人材育成に多額の費用と年月を要していたため、ヘッドハンティングや外資系企業から有能な人材を会社に取り入れ始めると、そうした家族的な経営というのは終盤を見せつつありました。
徐々に年功序列はなくなり、順調に出世するという夢も無くなりつつあるのです。
そうしたある意味で少しばかりドライな社風になりつつあるのが現代日本の会社組織であり、若手も会社にしがみついて仕事をするという選択肢を積極的に選ぶことはしなくなっているのが昨今の状況です。
そうした時代的な潮流は、職場を退職する人を結果として増やすこととなっていると言えます。